シャガは地中を這う根茎で繁殖するのですが、物の本によれば、稔性を失った植物にはヒガンバナ、スイセン、それにこのシャガなどの三倍体のほか、高次の倍数体も存在していて、いずれの場合も外来種が多いのだそうですよ。
それやこれやで日本全国に自生し、学名を Iris japonica とつけられているシャガも古い時代に渡来して来た『史前帰化植物』と判定されているのでしょうね。
よく分枝した花茎それぞれに3個から4個の花をつけ、全体では30個ほどもの花をつけるのも、日本産のアヤメ属の中で他にはない特徴でもあるとか。
紫の斑の仏めく著莪の花 高浜虚子
行者みちと杣みちは別著莪の花 杉岡せん城
身の懈さ著莪も蜥蜴も照りいづる 山口誓子