19世紀の人アルマン・ダビッドはパンダやハンカチノキを発見し、ヨ-ロッパに伝えたフランス人神父。
ハンカチノキは中国の中部から西部の標高2000m ほどの森林に自生するオオギリ科ダビディア属の樹木で、1属1種の珍しい植物。白い総苞片が花びらのように広がり、本当の花は中央の黒い部分で1個の両性花または雌花と多数の雄花からなっています。中国名は鳩子樹(ハトノキ)。
日本への導入は1952年でしたが、結局、これは枯れてしまい、1958年から1959年にかけて東京の小石川植物園で実生から育成されたり、1965年頃から少数の苗が輸入されたりで少しずつ定着して来たのですね。その後、1991年に大量の苗木と種子が輸入されて今日に至ったというのが、日本への渡来歴。
ここ『大船フラワ-センタ-』にはいつ頃植えられたのか分りませんが、「開花する木になるまでに10〜15年かかるため、当園のように多数花をつける木は稀少です。」と紹介されていました。
私が訪れた21日はちょっと早かったらしく、残念ながらまだ薄緑っぽい2個の総苞片が新緑に紛れてしまいパっとしませんでした。真っ白なハンカチがぶら下がったように、あるいはハトが飛ぶように見えてくるのは、ここから連休にかけてのようですね。