ここ大船のフラワ-センタ-ではシャクヤクが見頃を迎えています。ここのしゃくやく園では、オリジナル品種(大船系)を中心に、約180品種2,000株が栽培されていて、品種数としては国内最大、花数はおよそ3万輪に及ぶそうです。
花の王とも女王ともたたえられるボタンとシャクヤク。花は似ていますが、低木と多年草の違いと、ここまでは大方に知られていますね。ところが、物の本によれば、栽培されるボタンにはシャクヤクを台木にした接木となっていることが多いとか。「木に竹を接ぐ」ならぬ「草に木を接ぐ」で、思わず逆なのではと言いたくなりますね。だから、時として台木の方が芽吹いてボタンにシャクヤクの花が咲くこともあるそうですよ。
芍薬のつんと咲きけり禅宗寺 一茶
芍薬やつくえの上の紅楼夢 永井荷風
芍薬を売り残したり花車 横光利一
芍薬の開かんとしてむづかれる 清崎敏郎