ドクダミ(4〜6の写真は八重咲き)の花です。
以前にご紹介しましたが、150の余もある方言は、ドクダミの悪臭に起源を持つものが多かったのですが、大分にはイシャコロシなる呼び名もあるとか。事程左様に、たくさんの薬効で知られているのですね。人間にもそうですが、馬の飼料に混ぜて食べさせると、十種の薬効があるので、十薬の別名がついたのだとも。
植物としては、極めて原始的で、「生きた化石」と言われる程。花びら状のものは総苞片で、黄色みを帯びた棒状の部分が、花びらも萼もなく、剥き出しの雌しべと3本の雄しべという構成の花ということらしいですよ。種子は出来ても、繁殖は、もっぱら、地下茎によるとか。
どくだみの花の白さに夜風あり 高橋淡路女
十薬の匂ひにおのれひき据ゑる 橋本多佳子
十薬の百またたいてひんやりと 山上樹実雄